境界論  哲学論文四部作-1

境界線がすさまじいエネルギーの源泉となる。渾身の作品、第一弾。


内容紹介

境界線において、実在感は高まる。境界がはっきりしている時ほど、境界線がすさまじいエネルギーの源泉となる。境界において、我々は認識をする。境界線上に、空間と時間の実在感は存在する。我々は、境界線において喜怒哀楽の感情を持つ。 

恋愛の感情も、ナポレオンを尊敬する感情も、境界線上のことである。しかし100%の境界線はない。意思決定は境界線上にある。人間の持つ最も強い境界線は、人間ナショナリズムである。そして、複合境界の中に我々はある。一人の人間は複合境界的存在である。 

境界は進化する。また同時にある境界は時間とともに不明確となっていく。そして強い実在感を獲得するためには、新鮮な強烈な境界線が求められる。 

その時の最も強い実在感を提供する境界が主体によって選択される。 

アーサーケストラーのホロン革命の発想をさらに押しすすめるものである。 



目次

序論

 社会主義革命における主体と境界線について

 境界線が革命・改革・紛争のエネルギーを発生させる

  

第一章  境界線と実在感について

 明快な境界線が実在感を高める

 境界線を見分ける力

 境界線の魅力

 恋愛における境界線

 

第二章  ナポレオンという境界線

 帝国は境界線上に創られた

 境界線を見出す完成:呼応の原理 

 アレキサンダーと境界線

 人間の実在感がより鮮烈にメッセージ性を持つときの条件

 後世が人間の境界線を構築した事例

 

第三章  境界線上に空間と時間のリアリティーは存在する

 時が止まり、強烈な実在感を残す

 潜在意識と顕在意識の境界線

 喜怒哀楽の感情と希少性と境界線

 最大の境界線としての(今)の感覚、同時性

 思想、イデオロギー、情報における境界線

 

第四章  100%の境界線はない。境界線は他の境界線と連続している

 境界線は連続し、動き、主体は変化する

 種という境界線・主体

 境界線の刹那性と連続性

 

第五章  言葉という境界線

 言葉の集積における鳥瞰図的境界線とは

 境界線の一つの形態としての有名性

 

第六章  空間の存在が境界線を明快にする

 

第七章  境界線を構築し実在感を高める

 人間観という境界線・個性という境界線

 人間の認識する行為という境界線

 

第八章  境界線の移動

 境界線上で生まれる喜怒哀楽  

 個人の境界線が高まる時期

 

第九章  意思決定と境界線と主体

 実在感を高める・呼応の原理と境界線

 

第十章  怒りの対象としての人間

 飽きるという境界線

 境界線の境界線

 

第十一章 境界線の展開

 一神教と境界線

 境界線近くでドラマが生まれる

 知るということは、境界線上のことである。

 境界線は感性を高める

 残影効果とパーツ発想と境界線

 

第十二章 私という主体と境界線について

 イメージの境界線を固定する

 人間ナショナリズムという境界線について

 境界線は時間の経過と共に不明確化する

 その時どこの境界線が選択されるか

 

《付記》

 今日の人間の境界線の危機

 十全たる人間の不在

 個人という境界線の脆弱化について

 民主主義の前提、「独立した個人」のいない時