坂本謙蔵のラプトゥスとドラキュラの夜会

境界論、主体論、実在感獲得、世界観を著述した、坂本健蔵の自伝的小説 

坂元謙蔵が13号地お台場に夜に時々集まる、ドラキュラの会というものに参加する。 

そこには、シラーの群盗の現代版のような、ゲーテのファウストのワルプルギスの夜のような反社会的な実在感を求める女装する会員が集まっている。そしてそこでは、1930年代にドイツを中心に発信された人間家畜論が大きな思想的背景となっていた。 

そこにワルキューレのような中年の女性が現れ、坂本健蔵を死の世界にいざなうようにも見える。人間にとって、本当に自己の意思で、選択できるのは死ぬことだ。そして死ぬ時期を明示することによって、すさまじい境界線が人生に設定され生きる意欲がわくというように話は進んでいく。更に下巻において、坂本健蔵の異様な葬式と遺言が語られる。 

 


目次

1. 弾ける時

2. 高速道路の入り口にて

3. 自伝小説 学習塾と所有の概念

4. 所有と自殺

5. 山本君の自殺

6. 翌日の朝

7. 大人の合同コンパ

8. 自宅にて

9. 山本君の死の意味について

10. 再び出勤

11. 保険会社の祝宴で

12. 土曜日の朝

13. ホテルのラウンジにて

14. 懐かしい仲間たちと

15. ドラキュラの会の夢

 

 

16. 自動車事故の記憶と実在感

17. ベンツの女

18. ドラキュラの会の話

19. 自己家畜化論について

20. ドラキュラの会への初参加

21. ドラキュラの会の教義

22. 民主主義批判

 民主主義を構成する個人の崩壊

 分業による危機

 情報を持たぬ危機

23. ドラキュラの会に再び参加する

24. 沸き立つ時代

25. 私のワルキューレ

26. 潜在意識と自分

27. 三度、ドラキュラの会で